レポート「アルトコイン図鑑」では30種類以上のコインの概要と見通しを解説(詳しく)
「Ethereumって何て読むのが正しいんですか?」
これに関しては、完全に私に責任がありますので、お答えしておきます。懺悔をこめて・・。そして、最後に驚愕の事実があかされます。
というのも、Ethereumを日本語に訳したのは、たぶん私が最初だからです。
はい、私が訳しました。なので、私のせいです。
そこで、、、どうしてこうなった!?というのを経緯をもって説明いたします。長くて、くどいですが、興味がある方は読んでください。決して適当につけたんじゃなくて、かなり考えたんです。
<語源から>
Ethereumって、Ether + um なんです。Etherって、空間に充満しているもの、あまねく存在するものっていう意味の単語です。
ちょっと科学の素養があるひとは、ピンとくると思います。そうです、「エーテル」なんですよ。Etherのドイツ語読みがエーテルです。
それから、「um」っていうのは、元素って意味の接尾辞で、カドニウム、プルトニウム、みたいなウムです。
つまり、Ethereumとは、空間、世界に、存在するような元素みたいなイメージで命名されたんだと思います。
で、これ、ドイツ語読みにすると、「エーテリウム」なんですよね。
ですから、日本人的に馴染みがある語源からいったら、「エーテリウム」がしっくりくるんとおもったんです。だからそうしようかとおもったんだけど・・・
勝手にドイツ語読みしたら、日本はガラパゴスになる・・
というのは目に見えてたので、ぐっとこらえました。発明者はドイツ人じゃないし、ドイツ語読みなんてしているひとは誰もいませんし、ドイツ人だって英語読みしてますから、さすがに勝手にドイツ語読みはないでしょと思った次第。
そこで・・
<英語で語源を再現>
なので、英語で、語源を再現するアプローチを探りました。
新語を訳すときって、元の言葉の発音に忠実にするか、それともいままで似たような訳語があれば、それを当てはめるかっていう、2択があるんだそうで。およその場合、訳語があればそれを使うのが慣例。
では、訳語の慣例にならってつけましょう!そう考えました
Ether の今までの訳語って、「イーサー」。イーサです。イーサーネットのEtherです。だから、Etherの訳語は、日本語とし表記するなら、イーサーで決まりなんですよね
(しかし、イーサーネットの「イーサー」と、化学の「エーテル」がおなじスペルのEtherだとは、日本人は思いもよらないですよね。結局訳すと、表記の違いで、2つの言葉になってしまうんだなぁ・・と。)
さて、Etherの読みは、イーサーでいいとして、次は、umのところです。
英語は、「ウム」ではなく、「アム」と発音します。プラチナ、ではなく、プラチナムってかんじですし、アルミニウムも、アルミ二ナムみたいに聞こえます。
ですんで、イーサ + アム って、ことで、イーサリアムでしょ、と訳しました。
これが、最初の私の訳でした。イーサーが語源だってこともわかるし、英語読みだし、これでいいかなと思ったんです。
ところが・・・・物言いがつきました
<ネイティブからの助言>
ネイティブのひとから、「おいおい、イーサリアムはないよ」って、冷たいご意見がきたんです。
「もっと、私達の言葉を大切にしてほしい」
とても丁寧な表現でございましたが、超訳しますと、英語の発音からかけ離れていると・・・。
たしかにそうなんですよ。
発音的に言えば、アクセントの位置が大事です。
イーサリアムを日本人がそのままよむと、「イー」のところにアクセントがきます。
イーーーサリアムぅ ですね。
英語のアクセントの場合は、Ethereumは、“th” のところにアクセントがくるんですね。
“ィーサリアム” みたいなのが近いです。
アクセントが違うと英語では絶対通じません。
「イーーーサリアム」って発音して、海外のひとはわかりますか?ってきいたら
「わかりません」 って。
そこで、私は考えなおしたのです。
「まだまだ黎明期のこの技術、英語で話すことが多いだろうに、そのときに、日本人がイーサリアムって言って、海外に首をかしげられたら困る。意味を度外視して、なるべく聞き取ってもらえる表記にしよう」
そう考えたんですね。で、ネイティブのひとと話し合って、アクセントの位置が同じになる表記を探ったのです。その結果、
エセリアムか、エセリウム、イサリアムが近いとの結論になりました。
日本人が、エセリアムを普通に読むと、「セ」のところにアクセントがくるので、こちらのほうが近いのだとのと。
<エセリウムの冠>
で、もうちょっと調べたら、すごいのがみつかっちゃたんです。
”aethirum” ってやつなんです。
頭にaがついてるけど、スペリングがイギリス風なだけで、発音も意味も一緒な単語を発見したのです。(※Ethereumはアメリカ表記です。aethir = etherです。(Weblo辞書参照))
「aethirum と ethereumは一緒ですか?」
「一緒です」(ネイティブ談)
なるほど、Ethereumは造語かとおもっていたけど、すでに存在する言葉だったのか!
で、じゃあ、この”aethirum”とはいったい何なのだ?としらべてみますと、どうやら、ファンタジーの世界にでてくるアイテムなのだそうです。
「廃墟の古代都市に存在するレアな水晶」
らしいです。なんのこっちゃ・・・。
検索してみると、こんなかんじ。
わけわからん。
まあでも、とりあえず、すでに先例があるってことがわかりました。
ファンタジーゲームとかで、たまーに登場してくるらしいんですよね。知っている人は知っているレベル。
たとえば、これを冠につかったり、幻の破片になっていて集めると凄いことが起きたり。そういう感じのアイテムです。
こんな感じのものです。上記は、aethirumの破片。どういう効果があるのかわかりませんが、かなり重要アイテムっぽい。
そして、ついに見つけました。皆さんにもとっておきの身近なものがるんです。みんな知っているあれです。
そう、天空の城ラピュタにでてくる飛行石。これが、ズバリ、aethirumなんですよ!!
Aethirum(Ethereum)とは、飛行石のことだった!!
みんな知ってるあれがつまりEthreumだったなんて!
そういえば・・・・・そういえば・・・・・
ethereumのマークって、
これじゃないですか。
よくみてくださいよ・・・・・これ。
「廃墟の古代都市に存在するレアな水晶」 に見える・・・・・。。。。
つまり、ethereumは、はじめっから飛行石だった・・・・・・・・・・・・・・
空間を充満する元素・・イーサーネット・・・うんぬんのエーテル説はたぶん私の解釈ミスで、最初から、ファンタジーから拝借していたというのがホントっぽい。
驚愕・・・。
ということは、エーテリウムも、イーサリムも、語源の解釈も、なにもかも間違い。ごめんなさい。
で、ファンタジーの”aethirum” のカタカナ表記は、すでに定着していて、どうやら「エセリウム」って訳すのが一般的らしいのです。
どうだ!これで確実だ。
もはや「エセリウム」できまりでしょ。
で、訂正させていただきました。
<不評を買う>
そしたら、こんどは日本人から大不評を買いました。大がつくほど不評でしたね・・
似非?ですか?
ますます胡散臭い
似非コンサルタントが言っているから、エセリウムがお似合い
イーサリアムのほうがよかった
というかんじで、死ぬほど不評
でした。
えー、でもラピュタのエセリウムなのに・・・って思ったんですが、こればっかりは仕方がありません。
<あとはマーケットが決めてくれ!>
うーむどうしたものかと思っていたのですが、こういう意見をもらったことがあります。
「なんでこのひと、イーサリアムって訳語があるのにわざわざ、エセリウムなんて、へんな訳をつけるのか?」
この意見をきいて、考えをもう一度改めたんですね。
いままでの経緯を読んでいただいた皆様にはわかるとおもうのですが、最初にイーサリアムって訳したのが私です。なので、訳者にイーサリアムって訳があるのに・・って言ってくるというのは、普通へんな話です。
でも、そういう経緯を知らない人が増えた。
つまり、もう、言葉が独り歩きし始めた
とおもったんです。
これ以上、あれこれ言うのは不要。
あとは、マーケット(言葉をつかうユーザーがそれぞれ)が決めればいい。
その結果、どの言葉が定着しようが、それでイイんじゃないと思いました。それ以来、放置プレイとしています。
で、どれが、定着したのかなとおもって、最近、最近Googleで検索したところ、
イーサリアム
が定着しているようです。
というわけで、私の最初の読みは間違っていなかったということが証明されたのか、はたまた、最初の訳語が結果として広まるというデファクトスタンダードプレイなのか、わかりませんが、とにかく結果として、イーサリアムが多く使われているようです。
で、私はどうしているかというと、ブログでは、Ethereumとアルファベットで書いてます。原語ならば、それは絶対正しいですからというもありますし、最後の方針どおり、読み方は、それぞれが選択してマーケットにおまかせします、ということなんです。原語でかいときますので、あとは、それぞれで、読んでくださいということなんですね。
ということで、みなさま、以上の話をきいて、自分が納得する読み方をや表記を使ってください。
よろしくおねがいします。質問への解答は以上です。
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