なぜ日本人による日本発のグローバル起業が生まれないのか?それは「日本人が、日本発にして」が同時に成り立たないからです。そのモデルは競争上、とても不利で、理にかなっておらず、ハンデキャップがあるから。だから日本発グローバルは生まれません。

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日本が世界をリードする、日本初のイノベーションを育成したい、という話はよく聞きます。

仮想通貨界隈でもそうで、日本をブロックチェーン、仮想通貨先進国にしたい、という話は毎日のように聞きます。

「日本人が、日本発にして世界的なサービスを世界中に提供していく」

というイメージ。要するにトヨタの姿と一致です。これをAIとかブロックチェーンとかフィンテックでやりたいわけですよね。

これがなぜできないか?

それは「日本人が、日本発にして」が同時に成り立たないからです。そのモデルは競争上、とても不利で、理にかなっておらず、ハンデキャップがあるから。だから日本発グローバルは生まれません。

詳しく説明します。

1、「日本人が」の部分。

これは日本民族であるという個人の部分にフォーカスがあります。ナショナリズム的なものでしょうし、当然日本民族が活躍するのは嬉しいわけです。

本来、その日本人の才能を伸ばすなら、一番発揮できるところで活躍してもらうのが良いとおもいます。

たとえば雪がない国のひとが冬季オリンピックに出るには、やっぱり雪がある国にいって、そこで頑張ったほうがいいわけです。

それと同じで、グローバルなビジネスを作りやすかったり、制度や税制が楽なところでビジネスをしたほうが、成功の確率はたかまりますよね。

日本人の創業者によるグローバル企業を作りたいなら、才能ある人を、日本じゃないところに持って行ったほうがいいんです。皮肉ですけど。

仮想通貨なら、ICOやりたければスイスとかでやったほうがいいので、そっちにみんな移動すればいいんです。そこから世界中にサービスをしたほうが便利ですよね。

でも、外にでちゃったひとを、日本政府は応援できないでしょうね。スイスにいる人のビジネスを支援するのは、スイス政府でしょうしね。

国民感情としても複雑です。日本人は成功するが、日本には逆輸入になってしまう。これは気に入らないですよね。ノーベル賞の国籍問題を見るとわかります。

2、「日本発」

なので、どうしても日本発でやってもらいたい、やってもらわないといけないということになります。日本発というのは、日本国内に本拠を構えるとか、本社があるとか、もしくは国内拠点から世界中にサービスするみたいなイメージだとおもいます。

日本から世界にサービスするなら、日本が世界オペレーションに適していないといけませんよね。

法人税20%くらいで、規制もクリアーで簡素だったりして、所得税はフラット、相続税とかもなくて、英語で仕事ができれば、日本に拠点をおいてグローバルサービスを提供したいという起業家が海外から拠点を移してくれるかもしれませんね。

現状は逆で、法人税と所得税は世界最高レベルで高いし、外国人起業家は、相続税もあるから日本国内で死んでしまうと困るのでなかなかやって来ません。

さっきも言ったようにスイスとかルクセンブルグとかシンガポールとかマルタからやったほうがいいので、普通は日本に本拠地を置いたりしません。

日本に来る海外の企業もありますが、日本からグローバル展開しようとは思ってませんよね。あくまで、日本日本国民1億人を顧客にするための日本の内需を攻略するための拠点です。そういうのは東京にないと難しいので。

海外の企業が不利だからやりたくないことを日本人企業がやってもハンデキャップを追うだけで、有利な点はあんまりありません。

なので、「日本人による日本発」というのは合理性がないんですよね。それを精神論とか、日本を愛す心で埋めようとしても、競争が激しい世界ではやっぱり負けちゃうんじゃないでしょうか。

「日本人による日本発」を作るにはどうすればいいかは、合理的に考えたら1つしかありません。

2を変えるしかないです。

法人税・所得税20%、規制が簡素で見通しよくクリア、裁判制度が迅速、相続税・贈与税なし、英語人材、教育レベルが高いといったビジネスがやりやすい基準を整えるしかないです。

そしたら、他国の企業がやってきて、日本を拠点にグローバルサービスを展開し始めるかもしれません。

そして、その中には当然「日本人」によるものも出てくるでしょう。そしたら、「日本人による日本発」というのが達成できるじゃないですか。

どうおもわれますか?

(補足)

もちろんハードルもあります。法人税や所得税の税収が50%から、20%に減るとかですが。目先はそうですが、その分全体のパイを大きくしてカバーしようと将来のトータル税収で考えるしかないですね。あとは、その利益を海外に持ちださず、日本内で再投資や消費したほうが有利にすれば、日本の内需産業も潤うのではないでしょうか?

競争としては、日本に海外のひとがやってくると日本人不利になる?というのは間違いです。むしろ競争は楽になります。

現状では、日本拠点のビジネスはグローバル展開に不利な下駄を履きつつ、さらに日本居住者向けに関しても、外資系企業の参入をゆるなって、彼らと同じパイを競うようにしちゃってるんだから、ダブルで不利です。さらに高齢化で日本の人口減りますしね。

 

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