イーサリアム(Ethereum)とはなにか?(2015年版)

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Ethereum(イーサリアム、エセリウム、イサリアム)が昨日無事リリースされた。ここでもう一度イーサリアムとは何かについて、まとめておく。

イーサリアムは、おそらく噛み砕いた形で日本語による紹介をしたのは私のブログが初めてだったとおもわれる。

その時は、主な用途がスマートコントラクトのプラットフォーム、電子契約のプラットフォームだと紹介した。これを参照して、現在でも、イーサリアムを電子契約だと書いている記事が多い。

確かにその当時は、スマートコントラクト・電子契約が主な応用だといわれていて、イーサリアム自身もそのように言っていたが、現在では、彼らはもうそういう表現は使っていない。

代わりに、イーサリアムが、採用してキャッチコピーにしているのが、

「ワールドコンピュータ」

という表現だ。誰にも干渉されたり、検閲を受けたりすることなく、世界中の人が利用できるワールドコンピュータ、それがイーサリアムだとしている。イーサリアムは分散型で、世界中のひとで運用されているので、決して止まったり、シャットダウンされたりすることがない。映画の世界であった、電源の切れないコンピュータが出現したのである。

考案者の一人、Vitarik Buterinのプロフィールにも、イーサリアムとはなにかについての記述がある。最新の記述では、イーサリアムとは、

「ブロックチェーン上の、任意の状態を取ることのできるチューリング完全な言語を備えたプラットフォーム」

であるとしている。そして、応用として、スマートコントラクト、計算資源のマーケットプレイス、金融の実験、分散型ガバナンス、いまだに考えついていない数多くの応用があるとしている。

イーサリアムは4つの側面をもつ。

1つ目は、最初に述べたような、ワールドコンピュータとしての側面。世界中から利用でき、検閲できず、止まることがない。

2つ目は、インターネットの基盤として、さまざまなアプリケーションを走らせることができるプラットフォームとして。イーサリアムは、現在の中央型のアプリケーションを水平に分解し、ネットワークに分散された情報やサービスを束ねて、ウェブを構成することができる。(web3.0)

3つめは、ピアツーピアで人々がコラボレートしたり、業務を処理できる基盤として。(スマートコントラクト及び、分散型アプリ(Dapps)の基盤)

人々が集ってなにかをするとき、もっとも難しいのは決められたルールをまもって仕事をすることだ。イーサリアムのコンピュータ上で走る業務やアプリは、予めルールをビルトインすることができ、第三者の仲介や監督なしに、執行できる。

例えば、イーサリアム上の分散型クラウドファンディングアプリは、元締めも、監査人も、資金の預かり人も必要なく、ルールにしたがってイーサリアムのコードが、ファンドの目標額の判定や、安全な預かり、資金の分配を自動的に行う。

4つめは、イーサリアムは、分散型革命の重要な一部で、分散型のガバナンスを推し進めるものだということだ。ブロックチェーン技術は、社会のあらゆるものを分散化してく可能性がある。インターネットが分散型であったから普及したのと一緒で、今後あらゆるものが、分散型になっていくと考えている。お金や価値という分野ではビットコインがそれを推し進めている。

これは、いずれ簡単なところから始まり、より高度になれば、組織の形や、いずれ政府や国といった形もかえていく影響力を持っていくはずだ。P2Pの直接投票や、組織や国を通さない再配分など、分散型のガバナンスが実現する未来像を想像すると、わくわくしてくる。我々は、ブロックチェーンによって、よりよいガバナンスを手に入れることができるだろう。

イーサリアムは、人々がピアツーピアで安全にあらゆることを実行できるワールドコンピュータであり、より良いガバナンスを実現する、未来の可能性をもった基盤である。

技術的には、(スケーラビリティや、セキュリティ面での)実証はこれからで、ハードルの高いチャレンジになるだろう。しかし、イーサリアム的なものを未来の社会は必要としている。仮にイーサリアムが、社会の基盤として確固たるものを築く日がいずれ来るとしたら、私達の世界観はコペルニクスのように180度違ったものになっているだろう。

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