決済ファイナリティとVitalikのブログ

レポート「アルトコイン図鑑」では30種類以上のコインを解説

レポート「ビットコインの情報源決定版(26ページ)」を配信しました。レポート内容へ

https://blog.ethereum.org/2016/05/09/on-settlement-finality/

このVitalikのブログは面白かった。

「ビットコインほか、パブリックなブロックチェーンでは設計理論上100%のファイナリティは得られない(確率的にしかファイナリティが得られない)から、金融機関が決済などの用途に利用することは信頼の観点でむずかしい」

といった批判があります。最近よくある批判です。これに対して、Vitalikが答えたもの。Vitalikは冷静に答えていて、

・そもそもすべてのファイナリティは確率的なものだ
・パブリックなチェーンでは確率的なファイナリティであるが、経済的な意味があることが大事である
・それぞれのチェーンの目的に応じたものを利用すればいい

と冷静です。

幾つかの指摘のポイントを纏めておきます・

100%のファイナリティというレトリック

プライベートなチェーンにおいては、100%のファイナリティが得られるという議論に対して。100%のファイナリティというのは修辞的なもので、ファイナリティというのは常に確率的だ、と指摘しています。

紙の記録はファイナリティがあるといっても、1にCみたいな文字をくわて9に改ざんするみたいなこともできる。

攻撃者がいなくてもレジストリが雷に撃たれて記録がなくなれば、ファイナリティは失われる。

また、中央集権のレジストリも同様で、バングラディッシュの中央銀行のハック事件を見れば分かるだろう。

ビットコインのPOWは確率的なファイナリティ

POWのファイナリティの方法について解説している。そもそもPoW自体、サトシの論文において、確率的なファイナリティであることはそう書かれており、その確率がどのくらい小さくなるか、というのがサトシ論文の最後のほうで数式で示されており、それがPowがワークする論拠だ。

Vitalikの指摘によれば、162確認のあとチェーンをひっくり返すことができる確率は、2の256乗ある秘密鍵のなかから一発でキーをハックするのと同じくらいの確率であると指摘している。(あり得ない)

ただし、Powの場合は、徐々に確率は減っていくものの、どのくらいで安全かというのは、それぞれのユーザーが判断する必要があり、しきい値というのはないという特徴がある。

Caperのファイナリティ

Ethereumが採用予定のPOSアルゴリズムのCasperは、Powに比べると、一定のしきい値があるようだ。

Casper というのは、Ethereumが開発していて採用予定のPOSアルゴリズムで、コンセプトレベルで言うと、単純なPOSは、保有コインの量に比例して採掘チャンスが上がるが、これでは大口に有利で、不正も防げない。

CasperはPOSに工夫をしたもので、POSをする際に保有コインがデポジットされる。不正が行われなければコインは安全だが、不正するとコインが全額没収される、というもの。賭け金付きPOSとでもいうものだ。

Caperの場合、66%のコンセンサスが得られた場合、のこりの33%の採掘者は即座にデポジットを失う。つまり、アタックのしきい値が51%より高いというのと、チェーンを長くする競争ではなく、即座に失われるため、攻撃者が確実に66%を確保できる確証がない限り攻撃は行われないだろうということのようだ。(※テクニカルなブログのため、、私の理解も正確でないかもしれない。詳しい方補足いただけるとたすかります)

ファイナリティと経済インセンティブ

パブリックチェーンでの確率的なファイナリティは、経済インセンティブと密接に関わっている。

もし、通貨の価格が上がれば上がるほど、アタックに必要なコストが増えていくため、もし何かの通貨がゴールドのような数百兆円といったような規模になれば、アタックを仕掛けるほどのコストを支払える人は存在しなくなるだろう。

いずれにしても、パブリックも、プライベートも、スケーラビリティやプライバシー、セキュリティなどのいろいろな課題があり、協働することで、大きな利益を得られるとしている

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