ブロックチェーンの定義?何を指すのか、どこまでを指すのか?

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ブロックチェーンとは何を指すのか、どこまでを指すのか?

最近は、なんでもかんでもブロックチェーンと呼ばれていて、混乱しているのではないかというツイッターの会話があった。そこで、わたしなりに整理してみることにしたい。

ブロックチェーンの範囲

ビットコインのブロックチェーンだけをブロックチェーンだという人が最も右派であろう。THE BLOCKCHAINとTHEをつけて区別する言い方も存在する。

一方で、取引履歴というより、データやステートも含んだ形で記録しているEthereumなどのチェーンも、ブロックチェーンと呼ぶのも一般的である。Ethereumのブロックチェーンといった用語は一般的である。

一方プライベートな社内用だけのブロックチェーンも、ブロックチェーンに含めて呼ぶ事例も、昨今では観察されている。(以上志茂の「ブロックチェーン」とは? 意味や定義の変遷、の考察による)

つまり、時代とともに、ブロックチェーンの範囲が広まってきたということである。最初はビットコイン、次にアルトコインや2.0系、最近はプライベートチェーンも含む。

wikipediaでは、

blockchain is a permissionless distributed database based on the bitcoin protocol[1] that maintains a continuously growing list of transactional data records hardened against tampering and revision, even by operators of the data store’s nodes.

としており、ビットコインという特定のものを指しているものではないものの、

・分散データベースであり
・耐タンパ性があり
・パーミッションレス(パブリック)

なチェーンであると定義している。個人的には、この定義がしっくりくるし、わたしもこの定義でブロックチェーンという言葉をつかっていた。ただ、そう言ってられないようだ。むしろ、昨今では、ブロックチェーンという言葉には、銀行などがつかうプライベートな形式のものという雰囲気すら漂いはじめた。全く逆の意味になってきているのだ。

ブロックチェーンの形式的定義

ビットコインからアルトコイン、Ethreum、プライベートチェーンまで、これらのチェーンに共通する最大公約数の特徴とはなにか?これを除いたら絶対にブロックチェーンと呼べないものはなにかを考えてみよう。そうすると逆説的に、ブロックチェーンの定義になるかもしれない。

そう考えると、(今となっては)、ブロックチェーンとは、

ハッシュポインタの連続により一貫性が保たれて保存されるデータ形式

であると考える。このデータ形式がブロックチェーンであり、こうなってないものは、流石に単なるデータベースだといえよう。また、この形式にさえなっていれば、かなりアレンジされていても、分散されていなくても、ブロックチェーンの原型をとどめているものと考えられる。ブロックチェーンの重要な点は、ハッシュポインタの連続により一貫性を保つことで、改ざん耐性を、改ざん検出性をもつというところだからと考える。

ここまでブロックチェーンをここまで広く捉えることについては異論を唱える人も存在すると考える。しかし、これは次の説明するポイントを踏まえると納得いただける点があると考える。

マイングやコインは必須ではない

プライベートチェーン陣営の「ブロックチェーンにおいて、マイングやコインは必須ではない」というのは、そのとおりかもしれないのである。マイニングやコインの有無は、ブロックチェーンのデータ形式とは関係ないからだ。

プライベートチェーンというのは、ブロックチェーン形式+フェデレイテド・コンセンサス(マイニングなし)+コイン無し、という形態が一般的だ。これもたしかにブロックチェーンの部分だけはブロックチェーンである。

サトシは何を発明したのか?

さて、ここで、大元に戻ってみよう。ビットコインにおいては、ブロックチェーンだけが発明されたのではない。

ビットコインというのは、ブロックチェーンに加えて、マイニングによるPermissionlessな合意形成、そして、それを維持するための経済インセンティブとしてのビットコインという経済価値の付くコイン、この3つの要素が三位一体となって生まれた。

そのどれがかけても、ビットコインは機能しないはずである。

つまり、ビットコインとは、

①ブロックチェーン
②マイニング
③コイン

この3つが揃って初めて、ビットコインが機能するといえる。

つまり、サトシは、この3つを一体として発明したのだ。この点はどれだけ強調しても強調しすぎることはない。

もういちど書くが、サトシは、この3つを一体として発明したのだ。

と考えると、これを強調した言葉のほうがいいかもしれない。つまり、ブロックチェーンというのは、先ほどのようにとても広いものとして捉えておいて、それに、マイニングとコインの有無が明示的にわかるような言葉を添えるほうが良いのかもしれない。逆のアプローチだ。

本末転倒になってしまうが、むしろこうしたほうが今となってはわかりやすいのかもしれない。

たとえば、

Tokend public chainとか?そういう感じ?

なんか本家のほうが名前を変えることになってしまうわけで。

要するに、ブロックチェーンという言葉から、パブリックなのか、プライベートなのか、マイニングがあるのかないのか、といった意味はもうそぎ落としてしまったほうが、用語としては混乱を招きにくいのではということです。(これは皮肉です)

本当は、public/minig/coinのものをblockcahinとよび、miningやcoinが無いものは、distributed ledgerと読んだほうが良いと考えていますがどうでしょうか。

そして、何より、皆さんに最も理解して欲しいのは、サトシは、ブロックチェーン、マイニング、インセンティブシステム(コイン)、この3つを一体として発明した、という部分です。ビットコインは三位一体なのです。それがないものは単なる台帳(ledger)に過ぎません。

ってあー、最後の文章でまたトートロジーみたいになってしまった。これぞ混乱ww

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