ビットコインウレットの未来

レポート「アルトコイン図鑑」では30種類以上のコインを解説

レポート「ビットコインの情報源決定版(26ページ)」を配信しました。レポート内容へ

ビットコインウレットの未来

昨日は木下じょな氏の、ビットコインウレットのセキュリティ評価の講義があった。大変有用なので、時間があるひとは、動画を見ると良い。

ウレットサービスは、非常に沢山のアプリがでており、乱戦のように思えるが、本質を考えると、実はあまり有力なものがないと気づく。
セキュアであり、検証可能なものが意外とすくない。

ウレットは、表面だけみても何もわからない。その裏でどのような管理が行われているのかを知らないといけない。

秘密鍵はどのように保管されているのか?ビットコインのネットワークとどのようにつながっているのか?どのように環境に依存しているのか?プライバシーは保たれるのか?ソースは検証できるのか?(オープンソースなのか?)

さて、ビットコインウレットの未来はどうなるのだろうか?

木下氏の論点は、やはりオープンソースであり、端末に組み込まれることになるという意見のようだ。

これは同意で、ビットコイン(やその他仮想通貨ウレット)は、ハードウェア化せざる得ない。現状の多くのウレットの仕組みでは、たとえば他のアプリが、ウレットソフトウェアの記憶領域にアクセス出来たりしてしまう。秘密鍵が安全に確保されているとは言いがたい。

将来的には、スマホがウレットの機能をハードウェア的に満たすための用件を兼ね備えるだろう。つまり、秘密鍵を安全に保管できる専用のチップ(またはチップの領域)を搭載する。その専用チップの秘密鍵は外からアクセス出来ず、署名したトランザクションだけが参照できる。そのトランザクションも、特定のウレットアプリだけがアクセス出来る。その部分のソフトウェアは、オープンソースであることが望ましい。おかしなコードが含まれてないことを全員が検証できなければならない。

未来のウレットは、いまのように直接コンシューマーむけに提供されるものではないかもしれない。専用のチップと、秘密鍵の管理方法、そしてそれにアクセスするオープンソースのミドルウェアの組み合わせで、それがアップルなりと提携して、端末にプレインストールされている感じだ。その上にさらに、サードパーティーがオリジナルのウレットを構築するという立て付けになるはずだ。

この地位をどのように取りに行くか、というのがウレットアプリにとっての真の競争だ。
マーケ―ティングでユーザー数を増やしてデファクトを取るみたいな話はウレットアプリにとってほとんど意味が無い。インフラレイヤーをどのように抑えるかであり、ウレットも技術的なことで最終的に優劣がつくだろう。

<追記>

なんと勉強会の全文が文字起こしされました。すばらしい!マストで読んでください。

【文字起こし】ビットコインウォレットサービスのセキュリティについて

http://qiita.com/ygd-project/items/c3c602fbca151d66397b

詳細日本語マニュアル付きTrezorの購入は

初心者向け「使って勉強!ビットコイン」