レポート「アルトコイン図鑑」では30種類以上のコインの概要と見通しを解説(詳しく)
今日は、ブロックストリームのビットコイン衛星がコミュニティの話題をさらいました。突如発表された巨大スケールのプロジェクトに、私もびっくりした次第です。
簡単にいうと、複数の衛星で地球全体をカバーし、あらゆる場所にビットコインのブロックと取引をリアルタイムで届けようというプロジェクトです。
すごいのは、これが構想ではなく、すでに衛星が稼働済みであるという点。地球の2/3をカバーし、ブロックチェーンの受信が可能ということです。ブロックチェーンの受信には100ドル程度のレシーバーの設備を用意すれば良いということで、さまざまな応用が想像されます。
さて、このビットコイン衛星ですが、世界のどこでも利用できる、途上国のひとでもビットコインにアクセス出来るようになる、という解説がされていますが、私はもうひとつ、大きな別の意図を読み取っています。
それは、マイニングの非中央集権化への一撃です。
このような見かたについて、Blockstream社のCSO、Samson Mow氏にインタビューをしました。
大石: 以前食事をしたときに、マイニングの非中央集権化をすすめる秘策があるけど、まだ秘密だと言っていましたよね。もしかして、この衛星がその「秘策」ですか?
Samson Mow : 実はそうなんだ。ただ、まだ100%完成じゃない。現在ダウンロードだけだけど、アップロードの部分がローレイテンシーで出来るようになると、本当にマイニングが変わる可能性があるんだ。
送電線に接続する必要がなくなるから、世界のどこでも電力を得られる場所ならマイニングが可能だよ。
大石: それはすごいです。例えばどのようなことが可能になりますか?
Samson Mow: 例えば、砂漠の真ん中にパネルを立ててソーラーマイニングも可能になるよ。パネルを地上に設置し、マイニング機材は地中に置く。そして、ビットコインネットワークに接続できるんだ。
大石:スーパークールです。
現在マイニングは、電気代や気候などの条件から、中国を中心とした一部の地域でのみおこなわれてきました。地球上には他にもマイニングに適した場所が有ると思うのですが、回線設備などの関係で設置ができなかった可能性があります。
ソーラーパワーや、地熱・水力などの自然エネルギーを利用し、砂漠や極北といった地でのマイニングが可能になれば、分散化という意味で、大きな意義があると思います。ビットコイン衛星でマイニングの分散化を図る、壮大なビジョンはすでに実現可能なテクノロジーとして動いています。面白いです。
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