rippleのゲートウェイビジネスの行方

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ripple trade japanがホームページにアクセスできなくなり、ドメイン名も失効しているようだ。がでている。

rippleはゲートウェイ(GW)に信用が集中する仕組みである。なので、GWが健全でないと動かない。

rippleのローンチ当初は、さまざまな個人やその集まりがGWをやることで、草の根的に送金ができるネットワークを目指していたようだが[1]、最近は銀行向けのソリューションとしての売り込みに方向を転換したようだ。

ドイツのフェドラー銀行などがrippleを採用したり、金融業界のバックボーンを支えるビジネスにしたいようだ。

わたしは、かねてから、rippleは決済システムであり、全銀ネットワークや、SWIFTを置き換える、決済業のSAPみたいなものだと表現していた。

SAPだと表現しているのは実は意図があって、つまりこれはバックエンドのシステムであるということをを強調したいのでそうしている。銀行や決済ビジネスの、その裏側でつかう仕組みだ。顧客には、リップルでやってますよーなんてことをいう必要はない。裏で使えばいいだけ。

うちの勘定はSAPでやってますよー、うちのデータはOracleですよーなどといわないとの一緒で、ウチの決済や貸借管理はrippleですよーといわないというイメージだ。

現在はXRPの投機の部分に注目がなされていて、多くが直接XRPを売ったり買ったりするためのGWビジネスになっている。GWをつかった決済や支払いということに至っていない。

リップルラボの意図が本当であるならば、将来的にはこういうXRPのためのGWビジネスはなし、であろう。そして「単体のリップルのGW」というかたちではなく、「普通の銀行や決済業者」という形で消費者に見えるようになるだろう。リップルの名前はサービス名から消える。[2]
なんどもいうように、基幹システムとしてリップルを採用する銀行や決済ビジネス業者は増えるだろうが、GW単体としてリップルを押し出すようなビジネスはナシだ。

となると、XRP自体は設計どおりに中間財となる。銀行が裏の仕組みで使うだけなので、消費者が直接XRPを持つ必要は無くなる。

リップルを採用したフェドラー銀行だって、消費者にとっては、普通の銀行であって、リップルのGW商売に鞍替えするわけではない。あくまで業務ソリューションとしてのrippleの採用だろう。

つまり、リップルラボがBtoBで銀行を重視する方向性を解釈するなら、単体のGWビジネスはこれからはなくなる。なし。ということだ。

[1]ホワイトペーパーの説明より

[2]リップルラボはリップルの名称をサービス名やフロントに載せないように指導しているようだ

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