カテゴリー別アーカイブ: オピニオン

ビットコインデビットカードが熱くなるはず

最近、にわかにビットコインのデビットカードが熱くなる気がしています。

ブロガーのきつねさんが、ビットコインだけで生活するという実験をはじめて、デビットカードが届いたという記事を書かれています。

なんか、デビットカードが熱くなるかもって、かってに思ったわけです。というか、流行らせましょうということで。 続きを読む ビットコインデビットカードが熱くなるはず

マウントゴックス(Mt.Gox)CEOの逮捕ついて、専門家の立場より。3つの現状認識と、未来への2つの視点。

bitcoin-pile

マウントゴックス(Mt.Gox)のマーク・カルプレス元CEOが逮捕されたとの報道を受けまして、3つ現状認識と、未来への2つの視点を、書いておきます。 続きを読む マウントゴックス(Mt.Gox)CEOの逮捕ついて、専門家の立場より。3つの現状認識と、未来への2つの視点。

ビットコインは「私たちによる、私たちのための、私たちが管理する、初めての通貨」

◆ビットコインは世の中の課題を解決できているのだろうか?

現状のビットコインは、一般のユーザーにとって魅力的なものはあまりない。遅く、扱いづらく、相場は上下する。決済も遅いし、負荷に耐えられない。中央型のデジタルマネーやクレジットカードのほうが便利だ。

だから、ビットコインは現在のユーザーのニーズを満たしていないというのが批判の趣旨だ。

ただ、私は、もう一度、ビットコインのそもそもの発明の理由を振り返ってみる必要があると思う。原点に戻れだ。

サトシナカモトは、ビットコインを世の中に送り出したときの書き込みで、ビットコインを発明した理由について、以下のように述べている。

“従来の通貨における根源的な問題は、それが機能するために「信頼」が必要になることです。中央銀行はその通貨の価値を落とさないだろうと信頼されていますが、通貨の歴史を見るとき、その約束は破られてきました”( by Satoshi Nakamoto on Feb 11, 2009

つまり、サトシナカモトは、ビットコインを高速な決済システムとして作ったのではなく、政府が発行する通貨へのアンチテーゼとして作ったのだ。

政府の発行する通貨は、インフレするマネーだ。

現在のガバナンス(民主主義)では、政府は、適切に支出をコントロールすることができず、常に債務を膨張させようとする。無限に増えた債務は、最後はインフレによって帳消しになる。

ギリシャ、スペイン、イタリア、キプロス、日本、ついでに米国も、債務が増えて景気も悪化するとき、さらに多くのお金を刷るという解決策でしのいできた。その行く末は限りない債務の膨張とインフレだ。

だから、ビットコインが解決しようとしている問題は、

「政府によるペーパーマネーの希釈化」

であり、

「債務をコントロールできない政府のガバナンス」

である。これに対するサトシからの解決策が「ビットコイン」だ。

だから、ビットコインは、もっとも端的に言って、政府のペーパーマネーに対する、インターネットのゴールドだとみてよい。ただゴールドは簡単に交換できないし、保有もめんどうだし、日常で使うのは難しい。ビットコインは、ゴールドの性質に加えて、容易に送金でき、スマホ一台で保有でき、支払いにも使えるという便利な機能がついている。

1

究極のことを言えば、必ずしも、ビットコインはビザカードのようにスケールする必要はないし、コンビニでジュースを買うのに使える必要もない。それよりも、デジタル・ゴールドとして機能すればよい。

◆ビットコインの意義

では、ビットコインは国の通貨をリプレイスするのだろうか?ギリシャやキプロスは、ビットコインを採用し、世界は、ビットコインを基軸通貨にするのだろうか?

それもまたノーだ。国にとって、(無限の)通貨の発行権は、絶対に譲れない権利だからだ。破綻した国であっても金本位制に戻るとは思えない。

これに関しては、私は、Xapoの創業者兼CEOのヴェンセス・カサーレス氏が述べていることにほぼ同意見であり、それを抜粋して翻訳しよう。

“お金を刷り続ける国の人は選択肢がない。価値を失っていくお金を保有する以外に方法がなく、多くの場合では、価値のすべて失った。ビットコインは、すべての人に、別の選択肢を提供する”

ビットコインはスマートフォンさえあれば保有できるし、長期的には、人々は、価値を失っていく国のお金よりも、ビットコインのような資産を持つことを好むようになるだろう。

日本においては、日本円に対する信頼は、まだ盲目的なものがあるが、一部のひとはそれを疑い始めている。歴史を紐解けば、日本は戦後まもなく預金を封鎖し、過去の借金を国民の財産を没収して帳消しにした。同時にインフレを起こし、国民は過去を精算できたが、同様にすべてを失った。

カサーレス氏は、ビットコインは、「チョイス」だという。国のお金をもつことに加え、人々は、ビットコインを持つ事もできる。

“私たちの独自の通貨を持とう!そのかわり責任をもって管理するよ。私たちは、選択肢を持ったのだから(Let’s have our own currency, but manage it responsibly, because now we have a choice.)”

ビットコインは、全世界の人々が、中央集権的な管理機構なしに管理できる初めてのお金だ。リンカーンの演説のように言えば、こうなる。

“Bitcoin is .. global, digital currency of the Internet, by the people and for the people

私たちは、私たちによる、私たちのための、私たちが管理する、初めての通貨を手にしたのだ。

おそらくビットコインの本質とは、これである。

なぜビットコインは1994年のインターネットなのか?

marc-andreessen-pays-4000-a-month-for-his-home-internet-connection

ビットコインに興奮しているのは、古い世代の人が多い。古い世代というのは、インターネットの黎明期で活躍した人たちだ。

ビットコインのスタートアップの最大のインベスターである、マーク・アンドリーセン(1994年にネットスケープを創業)を筆頭に、ティム・ドレイパー(老舗のベンチャーキャピタルのDFJのパートナー)はビットコインに夢中であるし、ピーター・ティール(1998年にペイパル創業)も21incに投資している。

日本では、伊藤穰一(デジタルガレージ創業者、MITのメディアラボ所長)もビットコインのリサーチ機関を設立した。

つまり、1994-2000ごろのネット黎明期に活躍したひとが、ビットコインを推す発言をよく行っている。これはなぜだろうか?

ビットコインをサポートするひとがネット黎明期世代に多いのには2つ理由が考えられる。

ひとつは、単純に彼ら一仕事をおえてベンチャーキャピタルやエンジェルの立場から、支える仕事をしていることが多いという理由。2004のフェイスブック以降の世代は、まだ自分たちのビジネスに忙しい。

そして、もうひとつは、ビットコインに、インターネットとおなじような既視感を感じていることだ。

「ビットコインはインターネットの再来だ」

マーク・アンドリーセンによれば、このようなことがITにおきたのは3回めだといい、デジャヴだとしている。

1回めは、「パーソナルコンピュータの出現」

2回めは、「インターネットの出現」

そして、3回めはビットコインとブロックチェーンの出現だ。

パーソナルコンピュータでは、ホストコンピューターに集中していた技術と計算能力が、個人に開放された。IBMはビジネスを失い、マイクロソフトがそれを塗り替えた。

インターネットでは、メディアや通信、広告といった産業を破壊し、グーグルと、フェイスブックと、その他のネットの企業ががそれを塗り替えた。今もそれは進行中である。

インターネットは、「情報」に関しての境界線を世界から取っ払い、ビジネスだけではなく、世界のあり方を変えた。

そして、ビットコインは、「価値」のやりとりに関する境界線を世界から取っ払い、金融ビジネスのあり方を変えるだけではなく、組織のガバナンスも変えるだろう。

私自身は、大学に入学した1994年にネットスケープが発明され、1999年のネットバブルに参加した。そういう意味では、古い人間である。

個人的に、その時とビットコインを比べて、既視感を感じる点を挙げておきたい。

・非連続的である、破壊的である

まったく違う技術、まったく違うアプローチによる解決法である

・否定と賛成で、議論が起きている。批判が多い。

インターネットの時も、こんなものは役に立たない、ビジネスにならないという議論があり、正面から論争していた。

・技術開発は着々と進んでいる

批判と関係なく、日々新しい技術進歩が大量にあった。

・コミュニティがまったく被っていない

インターネットのとき、インターネットをやっていた人材は海のものとも山のものとも知れず、まったくの胡散臭い連中だった。本当に胡散臭かった。

現在、ビットコインコミュニティの連中も、大手のネット企業や、金融から流れてきたのではなく、初めからビットコインだけをやっているような、まったく違うタイプの連中だ。

すっかり成熟したネット界隈から見ると、「あいつらは得体が知れない」と思われており、インターネット黎明期に、成熟した産業のCEOたちがアンドリーセンや伊藤穰一を見ていた目とまったく同じである。

・既存のプレイヤーが、理解できず、まごついている。

ブロックチェーン技術は、インターネットの同様になにがスゴイのかを殆どの人が理解できていない。

・みんな話題にしているのに、誰も使ったことがない。

1994-6年頃は、みんなインターネットに注目していて、大企業もこぞって次はインターネットが大事だと騒いでいた。しかしリサーチにきた企業の担当者は、インターネットに接続したことすらなかった。それでいて、インターネットに大いに感心があるというのだ。

現在も、ビットコインに関心がある、調べているといっている担当者のほとんどが、ビットコインに触ったこともなければ、持ってすらいない。

・人材が流れ込んでいる

1999年頃のバブルでは、エスタブリッシュメントが大量にネット業界に流れ込んだ。同じように、ウォール街や、大手のネット企業から、エース級の人材が、ビットコイン業界にどんどん人が転職してきている。

・VCが大きな投資をしている

技術の出現のしかた、それをやっている人、周りの批判、すべてがインターネットの時と同じなのである。私も、アンドリーセンのいう「既視感」というのがよく理解できる。

最後にこの動画をお見せしたい。1994年の、TVショーである。1分半程度の短い動画なので見てほしい。これが端的に物語っている。

ビットコインウレットの未来

ビットコインウレットの未来

昨日は木下じょな氏の、ビットコインウレットのセキュリティ評価の講義があった。大変有用なので、時間があるひとは、動画を見ると良い。

ウレットサービスは、非常に沢山のアプリがでており、乱戦のように思えるが、本質を考えると、実はあまり有力なものがないと気づく。
セキュアであり、検証可能なものが意外とすくない。 続きを読む ビットコインウレットの未来

非中央集権のコンセプトにピンと来る人来ない人

先日Bitnationの人と話した。

11173714_1031403220203948_1442733470_n

(Larken Rose)

なぜ、日本では、Bitcoinはあまり流行ってないのか?

結局は、日本人は、Decentralized(非中央集権)なコンセプトがピンと来ないのではないかということを話した。 続きを読む 非中央集権のコンセプトにピンと来る人来ない人